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【おすすめの本】★マヤ文明から伝わるメキシコ料理/A culinária mexicana herdada da civilização maia/La cocina mexicana trasmitida de la ancestral civilización maya

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メキシコ / México 服部津貴子 監修/ こどもくらぶ 編 / WAVE出版、2013年 / 世界遺産になった食文化④ Supervisor: Tsukiko Hattori / Editor: Kodomo Club / WAVE Publishers, 2013 / Cultura alimentar reconhecida como Patrimônio Mundial ④ Supervisor: Tsukiko Hattori / Editor: Kodomo Club / WAVE Publishers, 2013 / Cultura gastronómica convertida en Patrimonio de la Humanidad ④ くらし・文化 / vida e cultura / vida y cultura ノンフィクション / não ficção / no ficción 小学校高学年から / a partir de 10 anos de idade / a partir de 10 años ユネスコの無形文化遺産に登録された各地の料理を紹介するシリーズの1冊。メキシコ編は、紀元前にさかのぼる古代文明からヨーロッパ文明との融合にいたるまでの歴史、メキシコ各地の伝統料理や現代の日常の食卓、お祭りなど特別な日のごちそうまで、多彩な切り口で食文化を紹介しており、メキシコ文化の入門書としても優れています。日本でなじみのない食材や調理器具は、写真付きで分かりやすく説明されています。巻末には実際に作れるレシピ付き。本書ではチョコレートが「調味料」として紹介されていますよ。どんな料理が出来上がるでしょうか? ...

【おすすめの本】わたしのくつしたはどこ? —ゆめみるアデラと目のおはなし—/Adela e as meias desaparecidas/★Adela y los calcetines desaparecidos

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チリ / Chile フロレンシア・エレラ 作 / ベルナルディータ・オヘダ 絵 / あみのまきこ 訳 / 岩崎書店、2024年 Autor: Florencia Herrera / Ilustrador: Bernardita Ojeda / Tradutor: Makiko Amino / Iwasaki Shoten, 2024 Autor: Florencia Herrera / Ilustrador: Bernardita Ojeda / Traductor: Makiko Amino / Iwasaki Shoten, 2024 くらし・文化 / vida e cultura / vida y cultura 絵本 / livro ilustrado / álbum ilustrado 小学校低学年から / a partir de 6 anos de idade / a partir de 6 años アデラは毎日生き生きと研究所で働くダックスフント。でも最近、あるはずの靴下がなかったり、道を間違えたりとおかしなことばかり。原因は視野がせばまる目の病気でした。けれどアデラはめげません。目で見るかわりに手触りや匂いや味などほかの感覚をフルに使います。前向きなその姿が何とも魅力的。作者の実体験にもとづく話は、巻末の説明とともに視覚障がいへの理解を深め、みなが支えあう社会へと歩みだす力にあふれています。丸い穴の開いたページをめくると、画面全体が見え、アデラの目に起きていることを伝えるしかけや、テレビの人気アニメを手がけたイラストレーターの楽しい絵も注目。「IBBYバリアフリー児童図書」に選定。 Adela é uma cachorra de raç...

【おすすめの本】いっぽんのせんとマヌエル/O dia de Manuel /★El día de Manuel

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チリ / Chile マリア・ホセ・フェラーダ 作 / パトリシオ・メナ 絵 / 星野由美 訳 / 偕成社、2017年 Autor: María José Ferrada / Ilustrador: Patricio Mena / Tradutor: Hoshino Yumi / Kaiseisha, 2017 Autor: María José Ferrada / Ilustrador: Patricio Mena / Traductor: Hoshino Yumi / Kaiseisha, 2017 くらし・文化 / vida e cultura / vida y cultura 絵本 / livro ilustrado / álbum ilustrado 幼児から / a partir de 4 anos de idade / a partir de 4 años いっぽんのせんの上をあるく男の子。せんは町に、公園に、学校へとのびていきます。せんをたどることでそとの世界とつながるマヌエルのよろこびが、表紙の絵からもよく伝わってきます。「せん」がすきな自閉症の男の子と作家が知り合ったことから生まれ、文字がよめなくても物語を楽しむことができる絵本。自閉症の人は耳で聞くことよりも、目で見ることのほうが理解の助けになることが多いと言われているため、お話に「ピクトグラム(言葉を絵で表現した絵文字)」がついています。続編に『いっぽんのせんとマヌエル ピクニックのひ』もあります。 Um menino caminha sobre uma linha. A linha se estende pela cidade...

【おすすめの本】くろはおうさま / O livro negro das cores / ★El libro negro de los colores

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ベネズエラ / Venezuela メネナ・コティン 作 ロサナ・ファリア 絵 / 宇野和美 訳 サウザンブックス、2019年 Autor: Menena Cottin / Ilustrador: Rosana Faría / Tradutor: Kazumi Uno / THOUSANDS OF BOOKS, 2019 Autor: Menena Cottin / Ilustrador: Rosana Faría / Traductor: Kazumi Uno / THOUSANDS OF BOOKS, 2019 くらし・文化 / vida e cultura / vida y cultura 絵本 / livro ilustrado / álbum ilustrado 幼児から / a partir de 4 anos de idade / a partir de 4 años 「トマスが いってたよ。きいろは からし。ぴりりと からいけど、ヒヨコの はねみたいに ふわふわ。」というように、 色を五感でとらえた文章と、黒地に透明の樹脂インクでのせた絵を組み合わせ、黄色、赤、茶色、青、緑などの色を表現した、 思わず手にとりたくなる美しい絵本です。読んで、さわってみるうちに、視覚障害者がどんなふうに世界をとらえているのか、 想像がふくらみます。 JIS 規格に基づいた点字シートつき。 Com frases como "Tomás disse que o amarelo é com...

【おすすめの本】きかんしゃキト号 / Trem Expresso Quito / Tren Expreso Quito

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エクアドル / Ecuador ルドウィッヒ・ベーメルマンス 作・絵 / ふしみみさを 訳 / BL出版、2006年 Autor e ilustrador: Ludwig Bemelmans / Tradutor: Misao Fushimi / BL Shuppan, 2006 Autor e ilustrador: Ludwig Bemelmans / Traductor: Misao Fushimi / BL Shuppan, 2006 くらし・文化 / vida e cultura / vida y cultura 絵本 / livro ilustrado / álbum ilustrado 幼児から / a partir de 4 anos de idade / a partir de 4 años 大きなぼうしにポンチョすがたの男の子ペドロは、アンデス山脈のふもとを走る特急「キト号」を見るのが大すき。 ある日、おねえさんが駅でオレンジを売っているあいだに、ペドロはひとり、キト号にのりこんでしまい……。 「ダダダダダ!」しかしゃべれない小さなペドロが、親切な車掌さんにたすけられ、アンデスの山中からジャングルを抜け、 海辺の町までいってもどってくる4日間の大ぼうけん。 土色のぬくもりのある絵で、アンデスの自然や人びとのくらしをかいた絵本作家。 1937年の楽しい旅の思い出がもとになったエクアドルのお話です。 Um menino chamado Pedro, que usa quase sempre um chapéu grande e ...

【絵本で知ろう!ラテンアメリカの国】Vol.12(最終回) 子どもに本の架け橋を

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むこう岸には モマルタ・カラスコ 作 宇野 和美 訳 ほるぷ出版 2009年5月発行 本の詳しい紹介は こちら  ラテンアメリカには20世紀後半、独裁政治や内戦に苦しんだ国が多数あります。南アメリカの南西にあるチリもその1つで、選挙で選ばれた社会主義のアジフェンデ政権に対して、1973年9月11日ピノチェトの率いる軍部がクーデターを起こし、1989年に民政移管するまで軍事独裁が続きました。その間、反政府勢力は厳しく取り締まられたので、大勢が国外に亡命しました。  チリの絵本「むこう岸には」の主人公、川の岸辺に住む女の子は「むこう岸の人たちは自分たちとは違うから、見てはい「けない」と両親から言われています。けれども、ある時、むこう岸の男の子と友だちになり、男の子の家族と会った女の子は「わたしたちはちがっている。だけど、とってもよくにている」ということに気づき、いつかその川に橋を架けようと願うのです。  チリの具体的状況は描かれていませんが、共生への強い思いの根底に、独裁や分断の歴史が感じられる絵本です。  「絵本で知ろう!ラテンアメリカの国」は、今号が最終回です。執筆を担当した「日本ラテンアメリカ子どもと本の会(略称CLIJAL)」について、最後に紹介させてください。  1990年の入管法改正以降、中南米から日系人が多数日本にやってきましたが、その子どもたちは学習でも親子のコミュニケーションでも困難をかかえがちだと聞きます。そこで、本を通して何か支援できないかと結成したのがCLIJALです。  実施してきた活動には、ラテンアメリカに関する本の紹介があります。2018年6月現在、27万人の中南米国籍の在留外国人がいますが、日頃報じられるラテンかたよアメリカは特定の話題に偏りがちです。  そこで私たちは子どもの本に着目し、ラテンアメリカの多様な文化や暮らし、考えを伝える児童書を読みあって選び、下記のブログで紹介してきました。  さらに、日本ポルトガル・スペイン3か国語の解説カードを添えた、お勧め本の展示セットを用意し、愛知県豊川市の小学校横浜市鶴見区などで図書展を開催してきました。この展示セットは貸し出しもしています。興味のある方はお問い合わせください。  1年間の連載を通して紹介してきた本が異なる文化をつなぐ橋となって、多様な文化を知るため、共生のために少しでも役立った...

【絵本で知ろう!ラテンアメリカの国】Vol.11 ブラジルで読み継がれるゆかいなお話

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いたずら妖怪サッシ 密林の大冒険 モンテイロ・ロバート作 小坂允雄 訳 松田シヅコ 絵 子どもの未来社 2013年10月 発行  日本の23倍の面積を持ち、熱帯から温帯にまで広がるブラジルにはその土地ならではの民話や昔話が数多く伝わっていますが、その中の主だった登場人物が勢ぞろいするのが、この本です。  サッシは赤い三角帽子をかぶり、口にはキセルをくわえ、一本足でぴょんぴょん歩いて悪さやいたずらをする黒い小人の姿に描かれます。ブラジルでは何か失敗したり、しょげ返っている人がいたら、「それはサッシ(サシー)の仕業だね」なんて言うのだとか。それだけ親しまれている存在で、この本には狼男や水の精、クルビーラなどの不思議な妖怪も出てきます。  主人公はペドリーニョという都会に住む男の子。学校が休みになると祖母やいとこ従妹のナリジーニョが住む田舎の「黄色いキツツキ農園」で過ごすのを楽しみにしています。  ペンタおばあちゃんは博識で研究心旺盛。内外のさまざまな物語や知識を孫たちにわかりやすい言葉で語ってくれます。お料理担当のナスタシアおばさんはブラジルの民話や昔話に詳しく、子どもたちの空想の羽を拡げてくれます。他にもナリジーニョの人形で話ができるようになったエミリア、トウモロコシの芯でできたサブゴーザ子爵などが登場し、ファンタジーの世界ながら、子どもたちに必要な知識(ブラジルの地理、歴史、天文、地学など)も教える教材的な要素を持っている児童文学の古典です。  作者のモンテイロ・ロバート(1882-1948)は作家、編集者、ジャーナリストとして政治、経済、文化など幅広い執筆活動で知られ、特にブラジル児童文学の創始者として有名です。なかでも1920年以降に発表された「黄色いキツツキ農園」シリーズは読み物、教材として全国の学校に置かれ、映画やテレビドラマにもなって、その登場人物を知らないブラジル人はまずいないほど。23冊あるこのシリーズの中で邦訳があるのは、残念ながらこの「サッシ」のみです。  注目すべきなのは、ペドリーニョもナリジーニョも聞いた話を鵜呑みにすることなく、質問したり、議論したり、自分たちで調査することです。文化や伝統、教訓を子どもたちに伝えるだけではなく、それを彼らが批判的に受容するように、と考えていたようです。 (こだかとねこ 小高 利根子)

【絵本で知ろう!ラテンアメリカの国】Vol.10 旅で知るアルゼンチン、チリ

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  チャールズ・ダーウィン、世界をめぐる ジェニファー・サームズ作 まつむらゆりこ訳 廣済堂あかつき 2017年9月発行 アンデスの少女ミア 希望や夢のスケッチブック マイケル・フォアマン:作 長田弘:訳 BL出版 2009年3月発行 本の詳しい紹介は こちら  ダーウィンといえば、「種の起源」を発表し、自然科学の世界のみならず、思想的にも後世に大きな影響を与えた科学者として知られています。  その思索の元になったのが、22歳の時に乗り込んだ、イギリス海軍の調査船ビーグル号での5年間の航海でした。この旅は、ガラパゴス諸島でダーウィンがフくちばしィンチという小鳥の嘴の形などからさまざまな発見をしたことが有名ですが、航海の大半は南アメリカ大陸の測量に費やされていました。「チャールズ・ダーウィン、世界をめぐる」は、その様子を絵地図とイラストで描き出した絵本です。  船酔いに苦しみながら、サルバドル、リオデジャネイロ、モンテビデオ、ブエノスアイレスと、各地の港から上陸して南アメリカ大陸を探索したダーウィンは、イギリスとはまったく違う風土にワクワクしていました。熱帯雨林で珍しい蝶や甲虫、トカゲなどを集め、その剥製をイギリスに送り、アルゼンチンではパンパと呼ばれる乾いた草原を、現地の人たちと一緒に馬に乗って駆けめぐりました。海辺でメガテリウムという何万年も前に生きていた巨大ナマケモノの仲間の化石も掘り出しています。  大陸南端のホーン岬を回るときは、氷河や雪を抱いた山を見て、その美しさに感嘆したことを日誌に書いています。多様な地形、豊かな自然や生き物の姿を観察したり、火山の噴火や地震に遭ったりすることで、ダーウィンは地球の大きさとはるかな時代から続く命の営みを体感し、考えを深めていったのです。  ダーウィンが貝の化石を見つけて喜んだアンデス山脈は、チリを南北に走っています。「アンデスの少女ミア」は、その山々を仰ぐ麓の土地にくらす人々を描いています。ゴミの山から使えそうなものを探し出し、街で売って生活しているミアの家族。ある日、父親が街から連れてきた子犬の世話をするミアが、迷子になってしまいました。子犬を探して山を登っていき、高地で見つけたのが、見たこともない美しい白い花。その花を育てて、街で売り始めたミアたちの暮らしは、少しづつ変わっていきます...。  作者は現代の暮...

【絵本で知ろう!ラテンアメリカの国】Vol.9 コロンビアの子どもたちの今を描く

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  ろばのとしょかん コロンビアでほんとうにあったおはなし ジャネット・ウィンター:文・絵 福本友美子訳 集英社 2011年3月発行 本の詳しい紹介は こちら エロイーサと虫たち ハイロ・ブイドラゴ作 ラファエル・ジョクテング:絵 宇野和美:訳 さ・え・ら書房 2011年9月発行 本の詳しい紹介は こちら  南アメリカ大陸の北端にあるコロンビア共和国は、カリブ海と太平洋に面し、標高差の大きな地形を生かしたコーヒーの産地として知られています。内戦が続いていましたが、2017年8月に終結宣言が出され、これからの復興が期待されています。 『ろばのとしょかん』は、実際にあった、ロバの移動図書館の物語です。ジャングルの奥に住む本好きなルイスさんが2頭のロバに本を積み、遠く山を越え、国じゅうの小さな村に届けます。途中、追いはぎに襲われるなど苦労もありますが、本を楽しみに待つ子どもの所に運び続けました。でも、なぜロバで本を届ける必要があるのでしょうか? コロンビアでは、1年間の就学前教育と9年間の初等教育が義務かつ無償と憲法で定められていますが、実際に通学できるかどうかは地域により格差があります。農村部では学校まで険しい山道を片道1時間以上歩かなければならず危険な目に遭う可能性があることや、村には5年生までの課程しかなく、経済的事情で都市の学校に進学するのを断念してしまうケースが問題となっています。 主人公ルイスさんも、そのような村には「家に本が1さつもないのがふつう」だったので、子どもや大人にも本を読んでもらいたいと思ってこの活動を始めたと言います。 都市部であっても、設備環境の整った私立校に通う裕福な子どもがいる一方で、公立校の不足、貧困層や国内避難民に対して十分なケアができないという問題が生じています。では、国内避難民とはどのような人たちのことでしょうか。 次にご紹介する「エロイーサと虫たち」は、まさに故郷を離れて父親と二人、見知らぬ町に引っ越してきた少女が主人公。学校では言葉が通じず、心細くて、変な虫の世界に迷い込んだような気分。でも、次第に新しい土地での暮らしに慣れ、成長し自分と同じ境遇の子どもたちを支える人となります。コロンビアで内戦の影響を受け、国内避難民となった子どもの気持ちに寄り添った作品です。 半世紀にわたる内戦では25万人以上が亡くなり、何百万人もの...

【絵本で知ろう!ラテンアメリカの国】Vol.8 移民へのあたたかい手

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トマスと図書館のおねえさん パット・モーラ:文 ラウル・コローン:絵 藤原宏之:訳 さえら書房 2010年2月発行 本の詳しい紹介は こちら この道のむこうに フランシスコ・ヒメネス:著 千葉茂樹:訳 小峰書店 2003年11月発行 本の詳しい紹介は こちら  ラテンアメリカの国々にとって、アメリカは自由と繁栄の国。多くの人が季節労働者や移民として移動していきます。  その姿を描いた絵本として「トマスと図書館のおねえさん」を紹介します。  トマス少年は、テキサス生まれ。メキシコからの移民労働者の両親とともに、毎年夏には、野菜や果物の収穫期に合わせて農家を手伝うために、家族で合衆国国内を移動します。学校に通えないトマスは、ある町で初めて図書館を訪れ、親切な図書館員と出会い、勧められるまま本を開き、スペイン語を交えて親交を深め、読書に夢中になります。英語がわからない家族に、読み聞かせをすることも。ですが、夏の終わりには、再びテキサスへ。この絵本のモデルの少年は、本との出合いが未来を開き、後に作家となり、大学の学長も務めました。  トマスの両親のように、収穫期に合わせ北米南西部を家族で転々と移住するメキシコからの季節労働者の生活は、ミグラント・サーキットと呼ばれています。自身もその働き手として少年期を過ごしたヒメネス(主人公パンチート)は、「この道のむこうに」のなかで、その過酷な日常を綴りました。念願の小学校に通い始めても、放課後は農作業の手伝いへ。貧困と劣悪な環境下で、「移民局」の摘発に怯えつつ、熱心に英語を学び続けますが、毎夏の移動のために思うようには進みません。そんなある日、突然、移民局員に捕まり、強制退去となります。  続編「あの空の下」では、再び合衆国で、一家にようやく落ち着いた生活が訪れます。働きながら学び続け、主人公が学校に自分の居場所を見出していく過程は、中高生の共感を呼ぶでしょう。言葉の壁を克服し、未来を掴もうとする「移「民二世」の息子を理解し、励まし続ける両親と、彼の向学心に応え、導いてきた先生たちの姿が印象的です。初心を貫き教師となった彼は、遂に、自らサーキットを抜け出す未来を得ます。  外国につながる子どもにとって、ことばの習得などの学びの場は、不安を取りのぞき新しい社会への扉を開く鍵です。  合衆国には、今も移民が大勢押し寄せていますが、政策によ...