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【おすすめの本】★ブラジルのごはん/ Comida do Brasil/ Comida de Brasil

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ブラジル / Brasil 銀城康子文 / Yasuko Guinjo(Autor) 萩原亜紀子絵 / Akiko Haguiwara(Ilustrador) 農山漁村文化協会/Nosongyoson Bunka Kyoukai 2008 絵本世界の食事 7 くらし・文化/ vida e cultura / vida y cultura ノンフィクション / não ficção / no ficción 小学校中学年から / a partir de 8 anos de idade / a partir de 8 años 地球の反対側のブラジルでの食生活について、豊富な挿し絵で楽しく紹介する本。日系人の家庭をとりあげていますが、母親はブラジル人という想定で、一般的なブラジル人家庭の様子を伝えながら日本人にも親しみやすい内容になっています。先住民、ヨーロッパ系、アフリカ系、アジア系と複雑な人種構成の結果としての豊かな食生活、日本にはない野菜の紹介、広大な国土の地域別の食事内容の紹介など、どれも適切な説明がつけられています。ポン・デ・ケージョ、フェイジョアーダなど代表的な料理の作り方ものっています。 É um livro que explica a comida brasileira com bastante ilustruções. Trata-se de uma família de descendentes japoneses, mas a mãe é brasileira, e os pratos apresentados são pratos típicos brasileiros. Mostram os legumes que não tem no Japão,as diversidades dos pratos dependendo das regiões do imenso território nacional e explicam adequadamente os hábitos alimentares abundantes que são resultado da mistura de várias raças, de origem indígena, européia, ...

日本ラテンアメリカ協力ネットワーク『そんりさ』連載記事より(その7)

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CLIJALの活動から~  ジョローナ 伊香祝子 今回は少々趣向を変えて、「ジョローナ」という 米国南西部からチリに至るまでの広い範囲(主にス ペイン語圏)で知られるお化けの 話をします。ジョローナ (llorona)はスペイン語で泣くと いう行為を表す動詞“llorar”からで きた言葉で「泣き虫の女、ぐちっ ぽい女」などという意味がありま すが、女性定冠詞”la”を伴い大文 字で始まる”La Llorona”は、ちょっ と特別な存在です。  ジョローナの言い伝えには諸説 あるのですが、最大公約数として は、(1)美しい娘が、よそから来た 男と恋をし、子どもをもうける、(2)男の裏切りに よって錯乱し、わが子を水死させてしまう、(3)子ど もを手にかけた苦しみから、夜になると水のある川 や湖沼などに現れて、すすり泣きながらさまよう悪 霊となり、水辺に近づくものに悪さをする、という ものです。したがって、子どもたちは「ジョローナ が来るから、水辺に近づいてはだめだよ」とか「夜 出歩くと、ジョローナに連れて行かれるよ」などと いっておどかされるのです。  諸説と言いましたが、メキシコでは、スペインに よる植民地支配の行われていた16世紀に実在した女 性(征服者コルテスの右腕となって働き、子をもう けた先住民族女性マリンチェ、また身分違いの恋を して裏切られた女性など)と重ね合わせて語られた り、先住民族の女神が形を変えたものとする説もあ ります。  ここで、映像や本の形で接することのできるジョ ローナ像のなかから、現時点でわかる範囲でいくつ か挙げてみたいと思います。  まず、最も典型的なものとしては、民話研究家・ 作家のジョー・ヘイズ(Joe Hayes)が英語と、部分的 にスペイン語で語るラ・ジョローナの伝説 http:// www.youtube.com/watch?v=D3MK6q_vfGk (リンクは youtube)があります。ちょっと怖 くて面白い怪談といった趣です。  一方、米国のチカーノ(メキシコ 系アメリカ人)社会に生まれ、新 しいチカーナ女性像を追求したグ ロリア・アンサルドゥーアのジョ ローナ像は、ポジティブなもので す。彼女は、バイリンガルの絵本 『プリエティータとジョローナ』 で、母親のための薬草をとりに出 か...