2010年12月2日

バイリンガルお話会@ロルカ図書館

 一緒に選書作業をしてくださっているお友達Oさんからいただいたメールをご紹介します。市ヶ谷にあるセルバンテス文化センターのロルカ図書館で毎月一回開催されているバイリンガル(スペイン語と日本語)のお話会(2010年10月)に参加された感想です。 

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 こちらでお知らせいただいたセルバンテス文化センターでのお話会、先日早速、行ってきました。いやはや、親子で、特に娘(10歳)がドキドキ体験をしてきました~(笑)集まっていたのは、この会の対象年齢(オーバーエイジもいたかな...)の子どもたち10名ほど。多分、ほぼ全員が、両親のどちらかがスペイン語圏出身のバイリンガルの子女たちのようで、そういう状況から「本日は、全てスペイン語で!」ということになったようです。そんなこととは露知らず、都合上、ほんの少し遅れて入った娘は、入室と同時にいきなりスペイン語で「お名前は?」と聞かれ、硬直状態。でも「歓迎ムード」の中、引きつりながら、スペイン語は「無」の状態で、わけもわからず子どもの輪の中に引き入れられていきました...

  まず初めに、いろいろな「色」のカードが、ホワイトボードに掲示され、その読み方と、スペインと中南米で言い方が違うものなどを説明。どうやら一回目の今日は、「色」がテーマのようです。その後、「色」とそこからイメージされる「果物」が出てくる「紙芝居」(例えば、「赤」ならリンゴ)の開始。 さながら、スペインや中南米の幼稚園や小学校低学年のクラスに突然親子で「転校」した気分...娘の表情は未だ硬いまま。でもそこは「下の子」!こちらに助けを求めもしない(笑)ので、自力で行くつもりだな、と母も初心者スペイン語クラスに入ったつもりで楽しんでおりました。

 紙芝居が終わると、各自一枚ずつ「色」のカードを渡されて、ゲームの開始!これは一人一人「発話」を求められるので、娘には非常にまずい展開...でも本人はそれに気づいていません!娘の番が回ってきました。好きな色を二つ言わねばならないのです。先生にリードされて、ようやく「ネ、ネグロ(negro 黒)...ロサ(rosa ピンク)」。お~、しゃべった!  指示された色のカードを持っている子たちが、先生のかけ声と共に場所を交代していく「フルーツバスケット」のようなゲームのおかげで、次第に娘の表情も柔らぎ、いつの間にか他の子たちと一緒に笑い声も響かせながら、あっという間に楽しい時間は過ぎ、最後に図書の貸し出しについて少し説明があった後、お開き、となりました。

 今日は、お話会というよりも、taller(workshop)でした。きっと、普段、家庭内中心でしか会話する機会が少ないスペイン語を使って、同じような環境の子たちと楽しみ、交流を深める場になったのではないでしょうか...こうして楽しく集えば、気分も解放されますしね! 帰りの電車の中で~「どうやってnegro、rosaって言えたの?覚えてた?」「ん~、とりあえず、ローマ字で読めるものを読んだ!静かだったら、ドキドキして言えなかったかもしれないけれど、(周りが)にぎやかだったから話せた」と娘。そうそう、後ろで見ていたノリのよいラテン系の父さん、母さんたちの温かいご声援(ヤジ?)のおかげで、我ら親子もなんとかその場の勢いで過ごせました...ああいうとき、みんな、じ〜っと話す子の方を黙って見つめちゃうことが多いと思うのですが、あれはかえって「重い」場合も多々ありますよね...場の雰囲気って大事です!「きっと、日本の学校に来ている外国の子どもたちもこんな感じ(気持ち)なんだよね~」。今回は、新しい本との出会いというよりも、娘にとって、新しい世界との出会いがありました。かなり緊張した様子で、帰宅した後は、エネルギー切れ!でしたが、トータルでは「楽しかった!」そうです。また行きたい、と言ってくれたらなあ~と、戸惑う娘をよそに一人スペイン語の世界を楽しんできた母は願うのでした。母こそ、また行きたいです(笑)

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  Oさんのお嬢さん、とても緊張したようですが「楽しかった!」という感想が聞けてよかったです。日ごろ日本語だけで生活していると、なかなか味わえないこの緊張感。とても貴重な経験をなさったと思います。日本のなかにいても、外へ出た感じが体験できる場所ってあるんですね。また行くことがあったら、ぜひ感想を聞かせてね!  


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