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11月, 2012の投稿を表示しています

【おすすめの本】ぼくのいぬがまいごです!/Meu cachorro está perdido!/Mi perro se ha perdido

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プエルトリコ / Puerto Rico エズラ・ジャック・キーツ&パット・シェール作・絵 /  Ezra Jack Keats & Pat Cherr   (texto/ill.)  さくまゆみこ 訳 / Yumiko Sakuma (trad) 徳間書店 /  Tokuma Shoten 2000 移住・移民 / imigração / inmigración 絵本 / livro ilustrado / álbum ilustrado 小学校低学年から / a partir de 6 anos de idade / a partir de 6 años プエルトリコからニューヨークにひっこしてきたばかりのホワニートは、新しい町で友だちができるか不安でいっぱいです。おまけに、かわいがっていた犬がゆくえふめいに…。「ぼくのいぬがまいごです!」と書いてもらった紙をにぎりしめ、自分と同じようにスペイン語しかわからない犬を探しにでかけたホワニートは、身ぶり手ぶりとスペイン語で犬のとくちょうをせつめいします。ロホ、ペルード、サンボ…赤毛がもじゃもじゃの、がにまたで走る犬はみつかるのでしょうか。多くの移民が住むニューヨークの子どもたちが、主人公をおうえんします。 Juanito, recém chegado de Puerto Rico para Nova Iorque, está preocupado com a possibilidade de não poder fazer amigos na nova cidade. Além disso, o cachorro que ele amava tanto sumiu e ele não consegue achá-lo. Ele procura o cachorro desesperadamente com um papel escrito “My dog is lost!” Usando gestos e falando em espanhol, ele pergunta às pessoas se elas não o viram: rojo(Vermel...

【おすすめの本】★ブラジルと出会おう/Vamos conhecer o Brasil/Vamos a encontrar Brasil

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ブラジル / Brasil 谷啓子・富本潤子編 /  Organizador: Keiko Tani e Junko Tomimoto /  Compilador: Keiko Tani y Junko Tomimoto 国土社 / Kokudo-sha 2001 ノンフィクション / não ficção / no ficción くらし・文化/ vida e cultura / vida y cultura 小学校中学年から /a partir de 8 anos de idade / a partir de 8 años おまつりやよく知られている料理、ブラジルで話されているポルトガル語のことば、日系人のことなど、ブラジルのことを知りたいとき、伝えたいときに必要なことが、絵をつかってわかりやすく説明されています。この本をみて、じっさいに料理を作ったり、歌ったり、遊んだりすることで、ブラジルという国やそこにくらす人びとにしたしみをもつきっかけとなることでしょう。本をつくったのは、日本に住むブラジルの子どもたちと長くつきあってきた人たち。ブラジルにつながりのある子どもたちの通う小学校、中学校にぜひそろえておきたい本。 Este livro explica, usando ilustrações em abundância, tudo que queremos saber e ensinar sobre o Brasil: as festas, as comidas típicas brasileiras, a língua portuguesa, os descendentes de japoneses que moram no Brasil,etc.    Fazendo a comida, cantando e brincando, poderemos sentir o Brasil e os brasileiros muito mais próximos e familiares.    É um guia ideal escrito por pessoas que têm anos de convivência com as cri...

【おすすめの本】ぼくのミラクルねこネグロ/O Negro de Paris/★El Negro de París

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アルゼンチン / Argentina オスバルド・ソリアーノ文 / Osvaldo Soriano (texto) ファビアン・ネグリン絵 / Fabi an Negrin (ill.) 宇野和美訳 / Kazumi Uno (trad) アリス館 / Alice-kan 2003 移住・移民 / imigração / inmigración 物語 / narrativa / narrativa  小学校中学年から / a partir de 8 anos de idade / a partir de 8 años 今から30年ほど前、軍人がアルゼンチンをおさめていたころ、ぼくの家族は自由に生きられる場所をもとめて、フランスでくらしはじめました。けれども、ことばはちんぷんかんぷんだし、町にもなじめずとまどうことばかり。そんなぼくのあんないやくになってくれたのはネグロというネコでした。ふしぎな力を持つネグロはやがて、エッフェル塔の上から、お父さんやお母さんがなつかしげに語るふるさとの国をぼくに見せてくれます。アルゼンチンの人びとが大事にしている歴史や文化や、二つの国のあいだを行き来するぼくの気持ちが伝わってきます。 Há 30 anos atrás, quando os militares dominavam a Argentina, a família de um menino decidiu emigrar para a França, onde poderiam morar mais livre e sem ameaças. No entanto, o menino não entendia a língua no país, nem conseguia se acostumar com a cidade. O único amigo que entendia o menino e passeava com ele era o gato mágico dele, o Negro. Um dia o menino foi à Torre Eiffel com o Negro e de cima da Torre, o gato mostrou ...

『そんりさ』にご掲載いただきました。

『そんりさ』は1992年に設立されたRECOM(日本ラテンアメリカ協力ネットワーク)の会報誌です。RECOMは中南米の支援と情報発信を続けている団体で、主な活動は会報誌「そんりさ」の発行や、グァテマラ基金によるグァテマラ共和国の女性団体支援などです。許可を得てその内容を転載させていただきます。  日本ラテンアメリカ子どもと本の会(CLIJAL)について        はじめに  日本ラテンアメリカ子どもと本の会は、日本とラテンアメリカの人びとを、子どもの本を通じてつないでいきたいという思いで、2009年に結成されたボランティアのグループです。メンバーは、スペイン語やポルトガル語文学の翻訳や、スペイン語圏の文化などの紹介に携わる人、また、子どもの本の作り手、図書館関係者などからなっています。   結成の背景  私たちがこのようなサークルを結成したのは、この20年近くの間に、日本に住むラテンアメリカにつながる人びととその子どもたちの数が増えたことにあります。1990年の入管法の改定によって、南米の国々から多くの日系の人たちやその家族が来日し、この国で働くようになりました。  なかでももっとも多いブラジルとペルー二か国の外国人登録者数は、一時期には37万人を超えました。最初は日本を単なる出稼ぎ先と考えていた人たちのなかにも、家族を呼び寄せる人、日本で結婚し子どもが生まれる人も出てきました。子どもたちのなかには日本の学校に通う子どももいましたが、ブラジル人学校や通信教育などで、ポルトガル語やスペイン語で教育を受ける子どもたちもいました。しかし、2008年秋のリーマン・ショック以降、仕事がなくなった親と一緒に帰国する子どもや、通っていた民族学校が閉鎖される子どもたちがでてきました。2011年末の統計では、二か国の登録者合わせて27万人(ブラジル:21万人、ペルー:5.2万人)ですが、年齢層でみると0歳から19歳の滞在者数が全体の2割強で、子どもの教育がコミュニティの大きな関心事となっていることがうかがえます。    日本にくらす子どもたちが感じる不自由はさまざまです。学校では、親たちが日本の教育制度をしらないために起こる問題、個性を認めず”マジョリティ”の文化をおしつけるような風潮、言語の問題が原因で起こる学力不足。また、出身国でスペイン語やポルトガル語で教育...

愛知県豊川市立千両小学校で絵本展

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10月15日から11月10日まで愛知県豊川市立千両(ちぎり)小学校で絵本展が開催中です。  ラテンアメリカにつながる人びと、子どもたちと日本人がなかよく暮らしていくための活動の一環として、昨年、ラテンアメリカに関する子どもの本の展覧会を開きました。その後、この活動を実際に子どもたちのいる場に持っていきたいと考えていたところ、機会を得て 豊川市立千両小学校 で展示することになりましたので、その様子をご紹介します。    千両(ちぎり)小学校は外国籍の子どもたちも多く通い、その大半はブラジルやペルー、ボリビアなどラテンアメリカにつながる子どもたちです。小学校の読書週間の期間に合わせて、本の展示をすることになりました。  11月10日(土)の午前中(9:00~11:40)は学校公開日なので、保護者の方や地域の方、この催しに興味をもたれた方は、見学することが可能です。絵本展の会場は「アミーゴ教室」になります。普段から外国籍の子どもたちと活動している、近隣のみなさまにご覧いただければ、と思います。      今回は小学校ということで、対象年齢に合わせ絵本を中心に日本で刊行されている本77冊と、原語の本29冊、あわせて106冊を展示しています。     展示中の10月18日には会員が出張授業にうかがいました。   <出張授業のようす>  まずは国際学級での授業。『Esto no es』を原語で読むと、スペイン語やポルトガル語で答えてくれる子どもたち。なごやかな雰囲気のなか、環境保護を訴える絵本『アマゾン』をポルトガル語と日本語で読み、遠くブラジルの熱帯雨林に思いを馳せました。子どもたちは教室に並べてある原書絵本に興味を持ってくれたようでした。   次の時間は、4年生全員と国際学級の6年生の合同授業。『わたしはせいか・ガブリエラ』(東郷聖美作 福音館書店)の日本語部分を千両小学校の先生、スペイン語部分を会員と、一緒にバイリンガルで読むと、親しみを持って絵本に見入ってくれました。アマゾン民話『ガラシとクルピラ』(福音館書店)を読んだあと、ブラジルの作家がお話を書いた、もう一つのクルピーラの本を見せると、その姿に興味津々。クルピーラの守るアマゾンの密林と前の時間に読んだ『アマゾン』の絵本のメッセージを重ねて、授業を終えました。   両時間とも、最後は展示して...

【おすすめの本】おばあちゃんのちょうちょ/Borboletas da minha vovó/Mariposas de la abuela

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メキシコ / México バーバラ・M・ヨース作 / Barbara M. Joosse (texto) ジゼル・ポター絵 / Giselle Potter (ill.) ふくもとゆきこ訳 / Yukiko Fukumoto (trad.) BL出版 / BL Shuppan 2006 くらし・文化/ vida e cultura / vida y cultura 絵本 / livro ilustrado / álbum ilustrado 小学校低学年から / a partir de 6 anos de idade / a partir de 6 años 主人公の女の子は、おばあちゃんがだいすき。いっしょにトルティーヤを作ったり、冬にはちょうちょがたくさん集まるマジック・サークルに行くのが楽しみです。そんなおばあちゃんが、死んでしまったのは、ちょうど、ちょうちょのむれが北に向かって飛び立った春の日でした。おばあちゃんがいなくなり、さみしい気持ちの女の子でしたが、11月の死者の日のお祭りで、おばあちゃんを心で「感じる」ことができます。お祭りの間に北からもどってくるオオカバマダラチョウのふしぎと、日本のお盆にも似た、死者の日のすごし方がわかります。 Uma menina que é a principal personagem desse livro ama sua vovó. Ela gostava de fazer tortillas, de ir, junto com a vovó, para o círculo mágico onde juntam muitas borboletas no inverno. Um dia, na primavera, quando um grupo de borboletas partiu para o norte, a vovó morreu e, com esta perda, a menina ficou muito triste. Mas no dia de finados em novembro há uma festa em que, no coração, a menina pode sen...